現在において日本で飼育されているすべての犬ちゃんは、1年に1回狂犬病の予防注射を必ず接種しなければならないと法律で定められておりますが、昨今この意識が薄れてきており、家の中にいるから予防接種をしなくてよい、家から出る事がないから予防接種をしなくてよいという声を聴くことが多くなりました。
皆さんの認識は一般的に下記の事柄が多いかと思いますが、
①狂犬病は感染した犬ちゃんに噛まれることで感染する。
②狂犬病にかかった犬ちゃんは性格が狂暴になって人を噛むようになる.
の二つだとおもいます。
今回はこの「狂犬病」がどんな病気なのかを少しお話しします。
狂犬病とは、ラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルスを病原体とするウイルス性の人獣共通感染症であり、狂犬病ウイルスが体内への侵入することにより、一定度のけいれんなどの重い症状を起こす致死性の疾患となっております。
現在も主な完治治療法はなく、発症後3~5日で死亡に至ると言われているとても驚異的な感染症です。
日本では1957年以降、狂犬病の感染はないため、通常では狂犬病の予防処置の意識は薄くなってきています。
しかし、最近では2006年(平成18年)にフィリピンでイヌに咬まれて帰国後に発症し死亡したケースがあり、予防は今もなお必要性のあるものとなっています。
万が一の時に自分が加害者側に回らないように、そして自分の大事な子が狂犬病にかからぬよう意識を持つことも大切なこととなります。
犬ちゃんだけの病気と思われている方も多いのですが、本来は人を含めたすべての哺乳類動物が狂犬病にかかってしまう可能性があります。また、海外では犬ちゃんの他にも猫ちゃんにも狂犬病の予防注射が義務づけられています。そして症状が出てしまうとほぼ100%死亡してしまうとても恐ろしい感染症の病気なのです.実際にインドでは1年間に3~5万人もの人々が狂犬病で亡くなっています。
日本と比較して全く世界観の違いがあり想像する事も難しいかもしれませんが、現実はこうなのです。
狂犬病の病原体はウイルスです。感染している動物の唾液の中にウイルスを出しているので、噛まれたときにその唾液が傷口から体内に入ることで感染します。
ウイルスは神経の中で増殖しながらゆっくりと脳に到達し、そして脳を破壊していきます。
したがって、症状としては病気の進行につれて興奮状態から体の麻痺、脳への進行から意識不明、そして死に至るという経過をとります。
先述しましたが治療法はありません。
人間と同様の症状が出るので感染して興奮状態にいる犬ちゃんはきわめて攻撃的になり、他の動物や人に噛みついて狂犬病の感染者を増やしてしまいます。狂犬病にかかってしまった犬ちゃんは例外なく殺処分となります。ただし、人は噛まれてすぐにワクチンを接種することで症状がでるのを防ぐことができます。
しかし、この恐ろしい病気も現在日本にはないと言われています.ですが狂犬病のない国は、イギリスやニュージーランドなど世界で数カ国しかありません。ですから「狂犬病予防法」という法律をつくって、検疫で海外から狂犬病の動物が日本に入ってくるのを阻止して、国内ではワクチンで狂犬病に対する抵抗力を高めて、この病気を日本に絶対入れないようにしているのです。
いま、ペットブームで海外からいろいろな動物が日本に輸入されています.海外と日本を行き来している動物もいます。
最近、「狂犬病予防法」が改正されて日本の検疫が強化されました。しかし、残念ながらそれでも検疫だけで狂犬病の国内流入を完全に阻止できるとは言えません。法律で義務になっているからというだけでなく、狂犬病は絶対日本には入れないぞという気持ちで狂犬病ワクチンをもう一度見直してもらえたら幸いです。
参考までに現在の日本、英国、スカンジナビア半島の国々など一部の地域を除いて、全世界に分布しています。
世界の発生状況(WHO、2017年)
1年間の感染者の死亡者数推計
59,000人(うち、アジア地域35,000人、アフリカ地域21,000人)
狂犬病感染とは
狂犬病に感染した動物に咬まれ、狂犬病ウイルスがヒトに侵入すると、ウイルスは1日に数cm以下の速度で神経を伝わり脳まで達し、致命的な脳炎を起こすことで死に至るその過程を総じて狂犬病感染と言います。
感染は咬まれること以外にも、以前にできた傷口をなめられることや、コウモリのいる洞窟内に漂っているウイルスを吸入すること、感染動物の死体を扱う時に組織粉を吸入することなどでも感染する事はあります。
また、脳炎で死亡した人から摘出した角膜の移植を受けて感染した例も報告されています。
狂犬病ウイルスに感染してヒトへ伝搬する動物は野良イヌが多く、ほかにネコ、サル、オオカミ、アライグマ、ジャッカル、キツネ、ネズミ、リス、コウモリなどがあげら、日常日本においてもみられる動物ちゃんばかりです。
この動物たちが船や飛行機に紛れるなどの可能性を考えると、日本で狂犬病が発生しないとは言い切れないと思います。
症状の現れ方
潜伏期は通常20~90日と言われておりますが、1年以上たったのちに発症する例もあります。典型例では、はじめに傷痕の痛み・かゆみ、頭痛、発熱が症状として出て、不安や興奮の精神的な浮き沈みを経て、呼吸困難感、食べ物を飲み込めない、水を飲もうとすると喉の筋肉の痙攣が起きるため水を避ける症状が現れる事が多いといわれています。
また、接触や物音や光などの外部的刺激によっても容易に痙攣が起こることも報告されています。
発症後3~5日で呼吸不全、昏睡状態となり死亡に至ります。
一方、麻痺が中心となる病型があり、このタイプは背部の痛みで発症し、咬まれた創の付近から麻痺が進行して呼吸や嚥下ができなくなり、延髄が侵されて呼吸停止となります。
検査と診断
現在のところ、発症前に狂犬病に感染したことを診断することはできません。また、発症後は治療法がありません。そのため、狂犬病の流行地域に生息する野生動物に咬まれた時や創をなめられた時は、“狂犬病の感染の疑いあり”として予防接種をすることでしか対応出来ません。
狂犬病にかかっている犬は、狂暴で興奮して甲高い鳴き声を上げることが多くみられ、発症後3~15日で死亡します。脳組織を採取して神経の細胞質中にウイルスの封入体を証明することにより診断が確定します。
狂犬病の疑いのある動物に咬まれた時
①箇所の消毒
すぐに創口を大量の水道水と石鹸でよく洗い、アルコールなどで消毒し、病院どに相談をしましょう。
②狂犬病流行地域で野生の動物に接触する機会がある時
狂犬病ウイルスにさらされる前に狂犬病の基礎免疫をつくるための予防接種を受けることが大切です。渡航前に厚生労働省検疫所や医療機関を受診して、曝露前接種を受けられることをお勧めします。
狂犬病の基礎免疫をつくるため、日本では3回接種(初回、4週間後、6~12カ月後)を行っています。一方、WHOや米国のCDC指針では1カ月間に3回接種(初回、1週後、3~4週後)を推奨しています。
曝露前接種を受けていても狂犬病が疑われる動物に接触した場合は、狂犬病ワクチンの2回の追加接種(最終接種後6カ月以上たっている場合は、5回以上の追加接種)が必要になります。
③予防
最善の対策は、動物(特に野生動物)にかまれないようにすることです。
見知らぬペットや野生動物には近寄らないようすることが最善の予防策と言えます。
外観では分かりにくいケースがほとんどですが、典型的には以下のような異常な行動がみられます。
◆脱力している、あるいは興奮して狂暴である。
◆人が近づいても、凶暴にも臆病にもならず、怖がっているようにも見えない。
◆挑発していないのに、かみついてくる。
◆夜行性の動物(コウモリ、スカンク、アライグマ、キツネなど)が日中に姿を現す。
◆コウモリが奇妙な音を発し、うまく飛べていない。
このような症状のある動物を診たら安易に近づくことはせずにまず一回考えて行動してみてください。
このように狂犬病について多岐にわたり覚えておくことで、予防接種の大切さや予防接種への意識も変わってくると思います。
皆様にとって犬ちゃんや猫ちゃんと幸せに暮らすに必要なことですので皆様の意識も前向きになることを祈っております。
狂犬病予防注射について福井市
https://www.city.fukui.lg.jp/kurasi/kaiinu/kyouken/p020802.html
令和6年度狂犬病予防注射のお知らせ – めがねのまちさばえ 鯖江市
https://www.city.sabae.fukui.jp/kurashi_tetsuduki/petto_dobutu/oshirase/20220415-2.html
福井県坂井市/犬の飼い主の皆さまへ
飼い犬の登録と狂犬病予防注射の接種について | 福井県ホームページ
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/iei/doubutsukanri/kyoukenbyou-yobou.html
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