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迎え火と送り火 ~私たちの気持ちと心構え~


 
お盆の迎え火や送り火のやり方手順
 
日本での伝統的な先祖供養行事であるお盆では、ご先祖様の霊を家へ迎えるため、初日に迎え火を行い、最終日に送り火を焚きます。
 
このコラムを読むことで迎え火・送り火のやり方や手順、いつ行うのかが分かる上に、迎え火や送り火で使用する道具についても詳しくご説明しますので、どうぞ最後までお読みください。
 
お盆とは
 

 
お盆とは、ご先祖様の霊が家族のもとで過ごし、再びあの世に帰るという先祖供養の儀式のことです。
 
正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といわれ、お釈迦様の弟子の一人、目連の亡き母が地獄の苦しみを受けていると知ったさなか、母を助ける方法をお釈迦様に聞いたところ「旧暦の7月15日に供養すること」と教えられたことにまつわる言い伝えが起源とされています。
 
その考えから、お盆の期間は帰ってきたご先祖様の霊に対してお墓参りやお供えをし、生前の感謝の気持ちや安らかに成仏をしてほしいという祈りを込めて供養をするのです。
 
また、四十九日の忌明けに、初めて迎えるお盆は「新盆」と呼ばれ、故人が初めて帰ってくるお盆のため普段よりも盛大に行われます。
 

お盆の迎え火・送り火は、家の目印
 

 
お盆の迎え火・送り火とは、1年に1度帰省するご先祖様の魂が迷わぬよう、玄関先、もしくは庭先・門前で焚いて目印とする炎のことを指します。
 
お盆の迎え火では、ご先祖様へ迎え火で目印を示すこと一番の目的です。
 
お盆の送り火では、私たちはご先祖様をお見送りしていますと証明するために炎を灯し見送ります。
 
またお盆の煙はあの世へ届くとされています。
 
そのためお盆の送り火では、お供え物を送り火と一緒に焚いて、煙としてあの世へこの世の手土産を届ける役割もあります。
 
お盆の迎え火はいつ、何時頃行うのか
 

 
お盆の迎え火は、迎え盆の夕方頃に行います。
 
迎え火は一般的にお盆初日の夕方から日没にかけて行いますが、正確な時間の決まり事はありません。
 
全国的に多い8月13日から15日に行う「月遅れ盆」の日程であれば、8月13日の夕方頃が迎え火を焚くのが一般的な形ではないでしょうか。
 

お盆の送り火はいつ、何時頃行うのか
 
お盆の送り火は、送り盆の日の夕方から晩に行います
 
お盆の送り火も明確な決まり事はありませんが、火が沈む夕方頃からすっかり暗くなる20時頃までの間に行う家が一般的です。
 
全国的な8月13日から15日までの月遅れ盆を一例とすると、8月15日の17時~20時頃、日が沈み暗くなる頃を目安とされているのが一般的かと思います。
   
1年に1度帰省されたご先祖様が少しでも長く家族と過ごせるよう、送り火は最終日の夜遅くに行うとされてきました。
 
またお見送りをした後、ご先祖様がこの世に後ろ髪を引かれぬよう、お盆飾りはその日の内に片付けるとも言われます。
 
お盆の迎え火・送り火はどこで行うのか
 
お盆の迎え火・送り火は、玄関先や庭先・門前で行います
 
お盆の初日「迎え盆」にお墓参りをして、ご先祖様を家までご案内する風習がある場合、迎え火を墓前で行う地域もあります。
 
また近年では分譲マンションなどの集合住宅も増え、近隣住民への配慮から、ベランダなどでお盆の迎え火・送り火を焚く家庭も見受けます。
 
お盆の迎え火・送り火忘れてしまった時
 

 
お仏壇に手を合わせます
お盆の迎え火を忘れてしまったら、その時にお墓参りをしても良いですし、お仏壇に手を合わせてお詫びをすると良いでしょう。
 
迎え火を忘れても特に決まり事はないため、8月13日の迎え盆当日であれば、遅くても気づいた時点で行っても問題はありません。
  
現代では少人数での迎え火も多いですので、その場に居合わせた人々のみで良いでしょう。
  
お盆の迎え火・送り火はどこから
 

 
迎え火・送り火は提灯の火をロウソクへ移すことを元としていますが、現代で提灯を使用しているところは一部以外ないと思います。
 
迎え火・送り火の火は本来、提灯の火をロウソクへ移し、その火を麻がらに付けて焚く風習があり、それをもとに提灯の火からとなっておりますが現代ではマッチやライターで行うのが普通と考えられているそうです。
 
またお墓が家の裏山、集落の菩提寺など、家から近い距離にあった集落では、お盆初日の迎え盆に、ご先祖様をご案内する目印となる、提灯を持ってお墓参りへ行きます。
 
その提灯の火から迎え火を焚くためです。
 
ただお墓参りに行かない地域では、先に迎え火を焚いて、その火を盆提灯に移すこともあります。

けれども現代では火の用心の観点から、電気式の提灯も増えました。
 
また遠方にお墓がある家庭も少なくないため、提灯を持ってお墓参りを行い、家までご先祖様をご案内する家庭も少なくなっています。
 
それらのことから現代では、マッチやライターなどから迎え火を焚く家庭が多くなっているのでしょう。
 

お盆の迎え火・送り火を焚かない方法
 

 
現代では火のない迎え火・送り火も増えました
 
現代は火の用心や近隣住民への配慮から、迎え火・送り火で火を灯さない家も増えております。
 
お盆の迎え火・送り火をベランダなどで行う家もありますが、集合住宅では煙が気になるところですよね。
 
現代ではそのような点に配慮した、迎え火や送り火に模倣したロウソクや電気式提灯、電気式のロウソクや線香、お飾りなど多岐にわたります。
  
また戸建て住宅でも昔のように充分な庭や敷地のない家も多く、周辺への配慮が必要です。
 
地域によっては門前や玄関先まで、お仏壇の香炉を持参し、お線香を立てて迎えることもあります。
 
お盆の迎え火・送り火の準備
 
お盆の迎え火・送り火は、麻がらを焙烙のなかで焚くのが一般的な考えです。
 

 
「麻がら」とは、麻の茎を剥いで内部を乾燥させたものことで、昔から灯明などで用いられてきました。仏教で麻がらの煙は、天界の霊をこの世に降ろすとも言われます。
 
お盆の迎え火・送り火で用意するもの
➀麻がら
②焙烙(ほうろく)
③盆提灯
 
焙烙とは、素焼きの底が浅い鍋のことをいいます。
 
その昔のお盆の迎え火・送り火では、地面に焚いてきましたが、残り跡や火の用心の観点から、いつしか焙烙を使用するようになりました。
 
お盆の迎え火・送り火のやり方
 
小さく切った麻がらを重ねて焙烙に乗せ、火を付けます
 
現代ではベランダで行うお盆の迎え火・送り火も多いため、周囲に燃えるものがないか、注意をして焚きましょう。
 
ご先祖様の霊が家に帰るための乗り物「精霊馬(しょうろううま)」や、盆提灯もその場に用意します。
 
精霊馬とは、ナスやきゅうりに足となる4本のお箸を差したものですが、今ではガラスの置物なども販売されるようになりました。
 
作られた馬と牛は、一般的にお盆に準備する精霊棚(盆棚)にお供えします。
 
しかし、どうしてなすときゅうりで馬と牛をつくるのでしょうか。 また、どのような意味があるのでしょうか。
 
こちらでは、なすときゅうりで作る馬と牛について説明していきます。
  
なすときゅうりを飾る意味
 

 
お盆の時期、故人やご先祖様の霊が家に戻ってくる際、行き来する乗り物として作られたとされています。
 
「霊が戻って来られる時にはきゅうりの馬に乗って一刻も早く家に帰って来てもらい、少しでも長くこの世にいてもらいたい、帰る時にはなすの牛に乗って景色を楽しみながらゆっくりと帰ってもらいたい」という願いが込められています。
 
言い換えると、きゅうりは足の速い馬を、なすは歩きの遅い牛をイメージして作ります。一般的に、きゅうりで作った馬のことを「精霊馬(しょうりょううま)」、なすで作った牛のことを「精霊牛(しょうりょううし)」と呼びます。
 
精霊牛と精霊馬を置く意味は地域によって異なりますが、ある地域はゆっくりと故人やご先祖様をお迎えするために「精霊牛」を、帰りは迷わずに帰ってもらうために「精霊馬」を置き、またある地域は故人やご先祖様の霊は行き帰りどちらもきゅうりの馬に乗り、なすの牛には供養するためのお供え物などの荷物を載せて帰るとしています。
 
みかけは同じ形でも、宗派や地域の慣習や家のしきたりによって精霊牛と精霊馬の意味が違ってきます。
 
事前にどのような意味でお作りするのか聞いてみてはいかがでしょうか。
 

どうして「なす」と「きゅうり」なのか
 
夏野菜としてお盆の時期に多く収穫され、入手するのが簡単だったためと考えられています。
 
旬のお野菜ということで、お供え物として適していると考えられていたようです。
 
ちなみに、沖縄ではサトウキビをあの世に帰るときに使う杖に見立ててお供えします。
 
このように宗派や地域、ご家庭によってお供えする物が変わってくることがありますので、「精霊馬」と「精霊牛」の意味と同様、事前に確認されると良いでしょう。
 
お盆の迎え火のやり方
 
お盆の迎え火は、初日の迎え盆8月13日の夕方頃に行います。
 
「なかなか着火しない!」との声もありますが、麻がらをたくさん重ねると火柱が立ちやすくなってしまうので、注意をしてください。
 
火が着火しやすいようスキマを開けて麻がらを重ね、少量で点火することがポイントです。
 
昔の盆提灯は迎え火の日で灯しましたが、現代は電気式のものがほとんどですよね。電気式の盆提灯であれば、最後の火を灯す手順を省きます。
 
お盆の迎え火を終えたらお盆の迎え火は盆提灯に移します
 

お盆の迎え火でご先祖様を迎えたら、続いて室内へご案内するため、迎え火の火を盆提灯に移して、御仏前まで移動しましょう。
月遅れ盆8月13日~15日の3日間、ご先祖様はご仏壇にいらっしゃるためです。
 
地域によって盆提灯を玄関先にそのまま置く風習もありますが、現代は火の用心の観点から、火を灯した提灯を放置することは避けられるようになりました。
 
迎え火で盆提灯に火を灯したら、ご先祖様を御仏前まで誘導し、ここで提灯を消す流れがほとんどです。
 
お盆の送り火のやり方
  
お盆の迎え火は、最終日の送り盆8月15日の夕方頃に行います
 
全国的な月遅れ盆でも、4日間日程でしたら最終日の送り盆は8月16日になりますね。いずれにしても最終日の夕方頃が、お盆の送り火を焚く時間の目安です。
 
お盆の送り火のやり方は、迎え火とは反対の手順です。
 
お盆の迎え火では、迎え火の火を盆提灯に付けますが、お盆の送り火では反対に、盆提灯の火を送り火の麻がらに着火します。
 
ただし、前述したように電気式の盆提灯では、その限りではありません。
  

お盆の送り火を終えたら
  

 
お盆の送り火を終えたら、すぐに片付けをします
 
お盆の飾りつけをいつまでもそのままにしていると、ご先祖様が「後ろ髪を引かれて」あの世へ帰れないとされているため、送り火を終えたらすぐに片付けるのが原則です。
 
しかし、お盆の送り火自体は夕方以降から行います。
 
送り火が映えることはもちろん、ご先祖様をできるだけ長い時間おもてなしするために、最終日の夕方以降、日が暮れてから迎え火を焚くためです。
 
また昔のお盆では、お盆の送り火で盆提灯など、お盆で使用した飾り物や供物を焚きました。
 
麻がらはあの世へ供物を届けてくれますから、お供え物など、ご先祖様に届けたい時にも、お盆の送り火で焚く地域もあります。
 
浄土真宗の送り火・迎え火
 
浄土真宗では、お盆の送り火・迎え火を焚きません
 
人が亡くなってすぐに極楽浄土へ成仏するとされる浄土真宗では、そもそもお盆の迎え火・送り火を焚きません。
仏教で子孫が先祖供養をするのは、もともと故人の霊が地獄に落ちることのないよう、子孫の追善供養によって後押しする意味があります。
 
けれども浄土真宗では、そもそも地獄の概念がありません。

けれども、浄土真宗の家であっても盆提灯を飾ったり、お盆行事を行ってご先祖様に感謝を伝えることはできます。
 
お盆は迎え火で始まり、送り火で終わります
 

  
お盆は迎え火・送り火で区切りとなるため、全国的なお盆行事でも大切な役割を果たします。
 
またお盆の最終日となる8月15日・16日頃には、全国的にご先祖様や精霊を送り出す伝統行事が、各地で行われることでしょう。
 
なかでも精霊送りとも言われる京都府の五山送り火などは有名ですね。
 
本記事を参考にお盆の迎え火・送り火の意味を理解しながら、伝統行事に参加するのも良いかもしれません。
 
 
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